農地転用の申請をしたら不許可になりました。どういう対抗方法がありますか

農地転用申請が不許可になったら

農地法4条、5条に基づく農地転用申請を、都道府県知事が不許可処分にした場合は、都道府県知事に対して審査請求をしたり、都道府県を相手取って処分取消しを求める訴訟を起こしたりすることができます。

審査請求の相手は、農地の面積によって異なります。訴訟の相手方は、面積にかかわらず都道府県知事です。

審査請求で対抗

農地転用の不許可処分に審査請求で対抗するとき、面積によって審査請求先が異なるのは、農地転用の許可権者が、4ヘクタール以下が都道府県知事、4ヘクタール超が農林水産大臣になっているためです。

農地が4ヘクタール以下

なし

行政不服審査法第4条に則り、処分のあったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に都道府県知事に審査請求書を提出します。

農地が4ヘクタール超

地方自治法第255条の2第1項の規定により、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に農林水産大臣に審査請求します。

審査請求書は、都道府県知事を経由して農林水産大臣に提出することができますし、直接、農林水産大臣に提出することもできます。

4ヘクタール以下相手時期
審査請求都道府県知事3か月以内
4ヘクタール超相手時期
審査請求農林水産大臣3か月以内

訴訟で対抗

農地転用の不許可処分に訴訟で対抗するときは、処分のあったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に、都道府県を被告として、処分の取消しを提訴します。

事前に審査請求をしている場合は、審査請求に対する裁決があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に提訴できます。

 相手時期
訴訟都道府県6か月以内

審査請求や訴訟は、処分のあった日の翌日から起算して1年が経過するとできなくなります。審査請求後に提訴するときは、審査請求に対する裁決があった日の翌日から起算して1年を経過すると提訴できません。しかし、正当な理由がある場合は、1年が経過した後でも審査請求や提訴することが認められます。

農地法3条申請の場合は?

農地を農地のまま売買、賃貸する農地法3条許可申請が不許可になったときの審査請求先も都道府県知事となります。これも、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に行います。

処分取消し訴訟の相手方は、都道府県ではなく、市町村になります。

関連条文
▽地方自治法第255条の2
法定受託事務に係る次の各号に掲げる処分及びその不作為についての審査請求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に対してするものとする(略)
一 都道府県知事その他の都道府県の執行機関の処分 当該処分に係る事務を規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣
二 市町村長その他の市町村の執行機関(教育委員会及び選挙管理委員会を除く。)の処分 都道府県知事
三、四 (略)

地方自治法

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